ピアスしても良いじゃない女の子だもん

onisan-tarosan2006-01-19


わたしの耳には穴が5つあいていて。右に2つ、左に3つ、全部高校生の頃にあけた。でも、山ほど集めたピアスの収納場所に困って(ついでに収納方法にも困って)、いつもぐちゃぐちゃにアリエルの缶カンの中に入っているもんだから、5つも出すのが面倒で、あんまり、この穴をふさぐことはない。
この間までの数ヵ月間もまた、例によって、穴はふさがれず、ずっとスースーしていたのだけど(いや、実際には穴があいていることすら忘れていたのだけど)、もう、本当に長い間、ふさがれていなかったもんだから、もしかしたら、もうすでに、わたしの肉でふさがれてしまっているかもしれない、そう思っていて。
今日、一度それをたしかめてみようと、ピアスを5つ、取り出して、少し勇気を出してふさいでみたら、思った以上にすんなりと、すごく、自然に入ってしまった。


久しぶりに耳に違和感ができて、それに感動して、なんだか少し新鮮な気分で、ひとりで声に出して「おー。」だとか感嘆の声を上げていたら、だんだんピアスをあけた頃のことを思い出してきて、ちょっとしたセンチメンタル。
たとえば、親にばれないために1ヵ月くらい、不自然なまでに耳を隠していたことだとか、校則の厳しい学校で、透明ピアスでも怒られるから洋服のタグつなぐやつで穴をふさいでいたことだとか、穴をあける場所に不満があって、何ヵ月もかけてあけなおしたことだとか、それに付随するあれやらこれやら。そうして、あの頃はどうだったああだったと考えて、今、こうやってまだ穴をふさぐことができることに軽く安堵。そして喜び。
何年も何年も自分の身体に身についていた(もしくは欠けていた)ものだから、それはちゃんと残っていて、それはちゃんと繋がっていて。少し、不思議には思うけれど、やっぱり少し、センチメンタル。
ピアスをあけると運命がかわるとか言うけれど、わたしはそんなことを感じたことはあまりなくて。ただ、ずっと自分に残る証が残せて、たまに、その時のうれしい気持ちだとかを思い出せる機会が持てて、そういうのがなんだか良いなぁ、と少し、思う。