confusion(混乱/乱雑) 3/26

onisan-tarosan2007-04-23


こころが鈍感でうまく考えがまとまらない。


ピンクのフラミンゴは歌を歌い、火災で子供が置き去りにされる。時に、怪物はスキップをして、鼻歌を歌いながらシャクナゲの花を喰らう。盗みを趣味とするフェレットは自分の醜さに怯えてダイエットを繰り返し、そして、母親はチラシで折鶴を折りながら、黄緑色のたてがみを持つライオンが辞書をめくるのを嘆くのだ。
ものを食す行為を忘れてしまった物の怪は、通り魔に顔を切りつけられ、就職単位サークルバイト、彼女のことまで忘れて道行く人をすべて悪とみなした。アパートのベランダではカラスが舞い降り、老衰で静かに眠っていく中年男性を見守り、琥珀色をしたテディベアは退屈そうに空を仰いで、今日も愛するベコニアが幸せであることを願い続けた。


サバンナで草を食むキリンは言う。「自由とはその意思を指すのだ、と言い放ったのは誰だったのか」


人々は、ただ自分を護りとおし、自分が大切だったものが何だったのかをすっかり忘れてしまった。
それでもきみは、いつも変わらず優しく美しく微笑んでいる。ふわりふわりと前を向いている。
僕はただ、その姿を神のように崇めながら観覧車の上から墜落。遊園地の陽気な音楽に胸躍らせて、回転木馬のてっぺんに突き刺さってしまうことしかできない。


今日も誰かが殺され死刑の判決を受け執行のボタンを押しがたんとその床が抜けてそして、新たな命が生まれていった。
小さな部屋の窓を開け、麦茶を飲もうとコップに手を伸ばし、すべてに意味などないことだけは理解することができた僕はやっと、きみを失うことの哀しさに涙を流すことができたのだ。