君に贈るよこの愛のことばを

onisan-tarosan2005-12-16


臆病者の恋人に、こうしてわたしに対する恐怖を植え付けて、どんどんわたしから離れていけば良いよ、と囁いてみたところで、けっきょく臆病者の恋人は、バチリと切り落とすことはできないんだろう。
それをわかっているくせに、わたしは、わたしも、わたしだって、怖くて鋏を持ち出せずにいる。ずるいなぁ、とはわかりきっているくせに、今日もけっきょく、今日を明日に引き延ばすことしかできなかった。


もう何度目になるのか忘れてしまった「今日からちゃんと頑張ることにした」を今日また聞いて、わたしは軽く絶望して、それなのにもう涙も出なければ反論する気力すらない。
本当は、本当に、わたしは彼が幸せになってくれれば良いのになぁ、と(たとえ偽善に聞こえたとしても)本気で願っているのに。別に頑張らなくたって良いよ、だって自分がしんどくなってけっきょく都合良く忘れてしまうんでしょう?と言いたいはずなのに。頑張らなくたってちゃんと理解してくれる、もっと楽しい女の子はきっともっとちゃんといる、ということにはもう気付いているのに。本当は一緒に笑っていたいけれど、幾度となく繰り返された出来事にもうすっかり疲れて、諦めかけているくせに。
わたしは、恋人と離れた時のとてつもなく大きくなるであろう絶望が怖くて、引きつった笑顔しか見せられなかった。
それが悔しい。そして、痛い。
他にまだ方法があるのかもしれない、と、どこか諦めきれずにいるわたしは、何も決められず、どこにも進めない。


あなたが大事にするべき女の子は、きっとわたしじゃない。きっと別のところで笑ってる。
それを認めてしまうのが悔しくて、「どうせならわたしから切り出したい」なんて、意味のないプライドがいまだに邪魔をしている。